今回は今までに仕事の中で言われた指摘や注意の中でも、特にモヤモヤしている言葉に「何でも相談して」があります。これに対して私はどう考えて、どう対応しているかをご紹介します。
そもそもどういう背景があるのか
まずは、上司がこういった発言をしてくる背景にはどういうことが考えられるでしょうか?
端的に言えば「部下のことを理解したい、把握したい」なのかもしれません。
でもそれがうまくできていないために、こういう発言が出てくるのでしょう。
つまりお互いの情報伝達(コミュニケーション)がうまくいっていないからこういう言葉を投げかけられると言えます。
コミュニケーションがうまくとれないのは何故か
環境の変化
昨今の社会情勢でリモートワークが当たり前になりました。
隣の机にいる先輩やちょっと離れたところにいるけど同じ部屋の中には居る上司なんてものは存在しません。画面の向こう側にいるかもしれない、くらいの感覚でしょう。
当然コミュニケーション方法が今までとは大きく変わります。主はチャットツールやWeb会議になるでしょう。
しかし例えばチャットツールを使っていると文字コミュニケーションの難しさを痛感すると思います。画面と口頭補足で10秒で終わる説明が、文字で書くと2~3分かかってしまうこともあります。ニュアンスを伝えにくいということもあります。コミュニケーションエラーが容易に発生してしまいます。
Web会議にしても、会社によっては顔出しをルールづけられていないところがあるでしょう。顔が見えないのであれば電話と同じです。表情から相手の思考を推測するというのは土台無理ですね。
さらにチャットツールやWeb会議以外の時間は孤独に黙々と作業に従事しますね。
そうなると「●●さんは今、何をやっているのか」「〇〇さんは今、仕事を順調に進められているのか」「うまくいっていないなら何に悩んでいるのか」という情報は伝えようとしなければ伝わりません。
これは別にリモートワークではなくても当てはまることかもしれませんが、サッと雑談ベースで会話がし難いような状況において、私の場合は特にそうですが、何かを伝えるためにはかなりのエネルギーが必要になります。
このエネルギー、ハードルと言い換えても良いかもしれません。それを越えていくことに疲れてしまい、どんどん伝えることが疎かになり、結果「●●さんが今、何をしているのかわからない」という状態が出来上がります。
ホウレンソウに対する返答
前述にもあるとおり、ホウレンソウに今まで以上のエネルギーが必要になるので、そこを何とか省エネ化することが大事になります。
しかし部下からのホウレンソウに対して、さらに詰めるような、あるいは指摘をいきなり返してしまうとどうなるでしょうか?
部下は「めんどくさいな」と思いますよね。
ホウレンソウにはオヒタシで返そう という情報をよく目にします。私自身は管理職の立場に立ったことが無いためあまり実践で使えていないのですが。
「オヒタシ」とは 怒らない、否定しない、助ける、(必要であれば)指示を出す
私は部下側の立場がほとんどなので、その観点で言わせてもらいますが、これは全管理職に徹底してほしいです。
これと反対の返しをされたら、委縮しますし、面倒にもなります。挙句、やる気もなくなります。
なのでこのネガティブな気持ちが積み重なることでコミュニケーションエラー、そもそもコミュニケーションが不足することに繋がります。
「何でも相談して」と言う上司の思惑
上司の思う「何でも」「相談」とは何でしょうか?
おそらく今の私の上司の結論は 議題は「何でも」いいが思考整理したうえで相談して です。
ここを間違えてはいけないのですが、相談する議題について、「自分はこんなところに悩んでいる、でもそれはこういう答えがあると思っている」と説明できるレベルまでは準備しておく必要があります。
そのうえで「どう思いますか?」という 相談 ができます。
ただしこの事前の準備における思考整理は、普段から意識してこの視点で物事を考えていないと、時間を要します。私はパッと出来ないタイプです。
では「思考整理する時間が取れずに悩んでいます」というのは相談でしょうか?難しいですね。これを言われた上司はどう思うでしょうか?
十中八九「そんなにタスク抱えてるの?」と言われるでしょう。これは事前に「自分のタスクの全量と予定をこうなっているが、このタスクが予想以上に時間がかかっていて全体で見ても余裕が無い」を言えるだけの情報を準備する必要があります。
これが最終的に 相談に行く前の思考整理の時間が取れない、じゃあもう相談もしなくていいや。 という思いに至るわけです。
まとめ
というわけで、私はこう言われても「相談しないと」と強迫観念に駆られないように、ばっさりと諦めています。相談、ひいては報告・連絡も本当に業務的に最低限自分のエネルギーが足りる範囲にしています。
上司に言わせてしまっていますが、気にしないことにしています。こちらとしては何度もトライしましたけど、厳しい、という結論に至ったのでもうこれ以上自分を削るのはやめています。
とはいえ生きていく上ではもう少しこういう上司と付き合っていくしかないので、ぎりぎりで耐えております。
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